当ブログ 開設の際より続いている連載

「詰将棋並べ」


本日も 勉強の準備は良いですか?

ぜひ ここで手筋などを

勉強していってください。

まずは

以下で学習の進め方をご参照下さい。





お手元に 盤と駒があれば

 

実際に手で動かして並べると

なお良いと思っています。

 

 

盤駒のない方は

ぴよ将棋さんを使用してみてもいいですね。





 



さて 今回からは

新しい書籍で学習をします。
 

記事の内容は

詰将棋初級者以上~中級者
手前程度向け

書い
みます。

 


*大体 棋力5級
前後が対象です。

今回の問題には 

並べ詰みではない 
非凡な手が2手含まれています。

 

ブログ記事に書いてある内容が全部理解できるなら

おそらく 貴方様は5級以上と思います(^^)。





 

塚田正夫名誉十段 の著書から

 


 

実戦・詰将棋<上>

(株)
東京書店198326発行

 

*だいぶ以前に古書店で見つけて購入。

ポケット版で 持ち歩きに便利でした。

 


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なお、詰将棋作品の引用について

以下に従って書いて参ります。




 
著作権については

詰将棋おもちゃ箱さんの こちらも詳しいです。







なお、ブログで著作を紹介するに当たり

東京書店様に

電話・メールで問い合わせをしようと試みましたが

連絡先が見当たりませんでした。 

 

 

 

この著作には 上・下巻があります。

 

は 5~7手詰

 

巻には 9~11手詰と

実力篇(13~17手詰)
が収載されています。

 

 

これから 

上巻から1問・その次の記事では下巻から1問

そのまた次の記事では 実力篇から1問 

という順番で


取り組んでいきたいと思います。

 

今回は 初回で <上>から 第1問です。

 

*次回は<下>次々回は<実力篇> 

以後上巻 第2問へ、という風に進めます。






 

実戦詰将棋上巻

【7ページ】
第1問:5手詰

 

  

【テーマ】



・焦点へ打ち込んでみる発想

→(平凡な手で詰まない時の思考)


・どの駒を先に打つか・どの駒を残すか。


・最終手の

金を打ち込むスペースを作る強手。

 

 

 

図:初形図

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詰め手順:作意手順

 

13銀 同玉 24金 同歩 23金 

まで5手詰

 

 
この 【詰将棋並べ 】の学習では

自ら 問題を解かなくても良いです。
 

 

上記の解答を観ながら

まず 
憶えるまで並べてみましょう。

 


詰めて また初形図に戻してみてください。

段々 手が憶えてきます。

初形図を憶えて作成できるまで

繰り返し 取り組んでください。

 

 

図:詰み上がり図

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できましたでしょうか?

 

詰めて また初形図に戻して

ある程度出来るようになったら

今度は 以下へ進んでください。



 


【学習・研究】

 


・初手の研究

 

上記の詰め手順のような

初手を知らなければ

 

初手の候補は 

▲32金などが考えられます。

 

見てみましょう。

 

図:初手 ▲32金とすると?

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この初手▲32金は

ごくごく自然な手です。

 

指し将棋の実戦なら 

この手から 詰みを考えるのは普通です。

 

 

図:初手▲32金 △12玉

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しかし初手▲32金に △12玉と逃げられると 

そこから王手が続きませんね。

 

上図から 3手目▲22金打には △13玉 

 

以下強引に ▲23金 と迫っても 

△23同玉とされると

34の位置~上が広く詰みません。

逃げられてしまいます。

駒を動かして 確認をお願いいたします。


*【打】の表記の確認は大丈夫でしょうか?

自信のない方は 以下の記事を一読お願いします。




 


以上は 玉方が 最善手で

詰みを凌いだ場合です。 

 


注意)この初手 ▲32金に

玉方が対応を誤ると 詰んでしまいます。

見てみます。

盤面を 初形図に戻してください。

 
 

図:初手▲32金 △13玉 ▲22銀

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初手▲32金に 

玉方 △13玉

不用意に逃げると 詰んでしまいます。

 

 

図:初手▲32金 △13玉(失敗)

▲22銀 △12玉 ▲11銀成


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上図 

5手目に 11へ銀を成捨てる手が好手で

なんと詰んでしまいます。

 

 

図:初手▲32金 △13玉(失敗)▲22銀 △12玉 

▲11銀成 △同玉 ▲22金打 (香車余り)まで詰み

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5手目▲11銀成を △同玉ですと

上図のように ▲22金打まで 詰みです。

 

*▲11銀成を △13玉と上に逃げても

▲12金で詰みですね。


*初手▲32金に △13玉が

良い対応ではありませんでした。


細かいところですが注意しましょう。


*特に実戦で

初手▲22金の攻め方のミスには


しっかり △12玉として逃げ切りましょう。

 

結論:


初手 攻め方▲32金には 


△12玉(が絶対手)で詰まない。


*△13玉は詰んでしまうので注意しましょう。


 

では次に進みます。

作意の詰め手順では 

初手は ▲13銀でした。


では

どの駒を13へ打つか?どの駒を残すのか?


→なぜ初手は 13に 【 銀 】なのか?

ここを研究してみましょう。 

 

 

13の地点には 

玉 桂馬・香車と

3つの駒が利いています。

 

= 焦点 と呼びます。

 

素朴な疑問ですが 

初手は 銀でなく金でも詰むのか?

 

しっかり調べておきましょう。

 

盤面を 初形図に戻してください。
 

 

図:初手 ▲13金

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上図は 初手で

金を13へと打った図です。

 

 

 

図:初手▲13金 △同香 ▲32金 

△12玉まで 詰まない

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初手で金を13へ打ってしまうと 

攻め方の駒台に 金と銀が残ります。

 

以下 3手目▲32金としたときに 

△12玉と逃げられると 

 

攻め方は 銀しか持ち駒にないので 

王手が続きません。

 


結論:

初手▲13金には △同香で 

攻め方の持ち駒 金・銀では詰まない。

 

 

したがって 初手は ▲13銀になります。


盤面を 初形図に戻してください。


図:初手 ▲13銀

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上図の 初手 ▲13銀が正解です。

 

これは実戦で見逃しやすい手です。

 

しっかり憶えて

指し将棋の終盤で使えるようにしましょう。

続けます。 
 

 

図:初手▲13銀 △同玉

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初手▲13銀を 桂馬や香車で取ると 

▲32金~もう1回金を打つと詰みです。

 

よって ▲13銀には △同玉の1手です。

 

*詰まされないように

なるべく 頑張るのが玉方です。

 

 

図:初手▲13銀! △同玉 ▲24金! 

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初手▲13銀に△同玉とされ

詰まないようにも見えますが

 

続いての 3手目▲24金が絶妙手です。

 

▲13銀と▲24金は必ず憶えましょう。

 

この3手目▲24金に 

玉方が 12や22へ逃げると

▲23金までの詰みですが

 

歩が 攻め方の駒台に余ります。

 

美しい手順は △24同歩です。

これで駒余りもありませんね。
 

 

駒が余らないように詰まされるのが

詰将棋の解答ですが

 

実戦では 

4手目で △12玉や△22玉と

逃げる人もいるかもしれません。
 

 詰めば良いので


この詰将棋並べでは両方とも


憶えてしまいましょう。


正解を求められた場合は


同じ手数で

駒が余らない手順を書いて提出です。


 

*▲23金での詰みを確認しておきます。
 

 

図:3手目▲24金 △同歩 ▲23金 まで詰み


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上図 

 

▲23金までの 5手詰でした。

 

 

3手目▲24金 △同歩として 

23へ 金を打ち込むスペースができました。

 

短い5手詰ですが

とても勉強になる詰将棋ですね。

 

 

では最後に

いつもの 反転図からも学習しておきます。

反転図とは 初形を逆さまにした図です。

 

この【詰将棋並べ】では 初回からずっと 

この 反転図から 

自玉の詰みを確認する練習をしています。

 

今回も練習していきましょう。


 

 

図:反転図

 
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詰め手順:

 

13銀 同玉 24金 同歩 23金 

まで5手詰

 

 

いつものように この玉を 自玉と仮定して 

 

自玉の詰みを見る練習をしましょう。

 

実際で

自玉に詰みがあるかを確認する練習になりますね。

  

 

初形図と同じように この反転図からも

詰め手順
を観ながら


違和感がなくなるまで 詰めて また戻してを

繰り返してください。 

 

自玉に詰みがあることがわかりましたか?

 

では いつものように

手番を手前として

この自玉にかかっている  


詰めろを 外してみましょう。

 

 

図:△31金

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上図

 

△31金としました。

 

この△31金は 馬取りになっています。

 

攻め方はこの手を放置すれば

馬を取られます。

 

玉方は 32へ金を打っても

詰めろは外れますが

 

上図の△31金は

【金で馬をとるぞ!】という 強い手です。

 

*金で馬へ「当てて受けた」と言います,

 


もうひとつ 詰めろを外す手を挙げてみます。


盤面を 反転図初形に戻してください。 

 
 

図: △12玉

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△12玉と 逃げました。

 

この連載で一番 紹介頻度の多い 

【玉の早逃げ】です。

 

12玉と 一路 寄っただけで

詰まなくなりました。




 

今日の勉強は終わりです。

 

手順は 憶えるまで 

繰り返してみて下さい。

 

お強い方は頭の中で動かして全部の変化を憶えてください。

 

自玉の詰みの確認も お願いします。

 

そうして「詰めろ」を 外す手も

いろいろあるので

 

練習してみましょう。

 

 

例: 

 

・△31金 

*馬へ当てて詰めろを外しました。


(もちろん△32金でも詰みません)

 


・△12玉(玉の早逃げ)
 

 

 

上記は例です。 憶えておいてくださいね。

 

まだまだ 逃れる手があります。 

 

お強い方はたくさん

詰めろを 外す手を探してみて下さい。

 

また一緒に勉強しましょう。

 

用語に関連する過去記事:

焦点打→待宵第29番


 

 

 

局面作成

 

http://home.att.ne.jp/lemon/ogi/SituationFigure.html 様より

 

 

ありがとうございます。