今日の「詰将棋並べ」

勉強の準備は良いですか。

初めてのかたはまず 以下の過去記事で

勉強の進め方をご確認ください。 

 




ぴよ将棋さんを使用した学習方法も  

併せて ご参照ください。





 

 

ご自宅の盤駒で じっくりと

職場のご休憩の時間なら

 

マグネット盤などで

 

並べてくださると嬉しいです。

 

 

続いてコツコツと

 

江戸時代の作品から勉強していきます。


天野宗歩のお弟子さん「渡瀬荘次郎」

 

Wikipediaさんより

 



 

 

渡瀬荘次郎著 「待宵(まつよい)」から

 

「江戸慶応」の時代の詰将棋です。

 

 

 

今回は「待宵 第43番」 です。
 

 

連続で大駒を【切って捨てて】

 

途中の変化などでは 小技もある

実戦的な詰将棋です。

 




 

テーマ:
 

・桂馬が余ります。
 

・「初形の駒数が13枚と多い作品です。
 

・反転図で詰めろを外すときに どの駒を取るか?


→小考してみましょう。(
後述します)

 

 

図:初形図

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詰め手順:

 

32銀 同金上 同龍 同玉 42馬 

21玉 32金 12玉 22金 
13玉 

 

24金 22玉 31角 21玉 33桂不成 

12玉 13金 

まで17手詰 (桂馬が余ります。)

 


 

 

図:詰上がり図

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いつも通りに

 

繰り返して 並べてください。

 

手順を丸ごと憶えましょう。

 

この 詰将棋並べの連載では

自ら問題を解く必要ありません。 

 

問題を解くのは 各々ご自身で所蔵の 

詰将棋の書籍にて お楽しみくださいね。

ここでは トレーニングをしましょう。 

 

学習の仕方を学び その後

難しい問題も自ら挑戦する! でお願いします。

 

 

詰めて 初形に戻して また詰めて

ある程度できるようになったら 

以下へ進んでください。


 

 

 

【学習・研究】


・初手の研究
 
 

再掲:初形図

my43-1


まずは 【初形図】を観てください。

ぱっと見で 配置の
駒数が多いのです。

玉を入れると13枚ありますね。

配置駒が多い、ということは

駒の効きが 色々なところにありますから

それだけ 読みの数も多くなります。


ですからこれを観て

なんとなく取り組む気がしない。。 

そんな方も多いかもしれません。
 

自分自身も 

図式に 
盤面の駒数が多い・持ち駒が多いのは

なんとなくですが

 

取り組む気がしないというのが本音です。

 

しかし 実戦では 

こちらの方が近い様相ですよね。

特に終盤で さあ詰ますぞ、という局面で
 

お相手の【囲い】が 

しっかりと玉を守っている時 例えば 

 

穴熊や ミレニアム囲い 

重厚な矢倉戦 
等々

盤面に駒数が多い場合
多くあります。

 

今回のような駒数が多い問題は

そういう局面を熟慮しながら

 

慣れる、または

積極的に取り組む必要
がありますね。

 

実際に今回の初形図をみると

たくさん王手がかかるように観えて

 

実は ほとんど有効な王手がなさそうです。

 
 


さて

冒頭の詰め手順では

初手は ▲32銀でした。

 

初手 ▲42馬はどうでしょうか?

 

調べてみましょう。

 
 

 

図:初手 ▲42馬


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▲42馬と王手しました。 

 

 

図:初手▲42馬 △同金

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玉方は落ち着いて △同金です。

攻め方の駒台をみてみると 

 

金・銀・桂のみなので

ちょっと戦力が心細いです。

 
続けます。 
 

 

図:初手▲42馬 △同金 ▲32銀

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攻め方はがんばって 

▲32銀と 斜め下からの王手です。

 

 

 

図:3手目▲32銀 △同金 ▲同龍 △同玉

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絶対手の応酬ですね。

【詰みに至らない手】ですが

一番 頑張れる手を選ぶと

上記の手順になります。
 

 

図:7手目 ▲33金

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上図

6手目 △32同玉から

 

これ以上王手するとなると 

▲33金よりありません。



*▲24桂馬は △42玉とされ 

持ち駒の金一枚では詰みません。

 



 

図:7手目▲33金 △同角 ▲同桂成 △同玉

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盤面がさっぱりしてしまいました。

 

上図のように

攻め方が追いかけてしまうと

 

手がかり=攻めの拠点がなくなってしまい

詰めるのが難しくなります。

 

まだ王手ができますから

攻め方は ここからさらにがんばって 

桂を打ってみますが・・・

 

 

図:11手目▲25桂 △24玉

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25から 桂馬で王手しましたが

 

△24玉とされ

 

上に逃がしてしまいました。

玉は上が広く これで詰まない形になりました。

 


結論:初手 ▲42馬は詰まない。

 


その他に 初形で有効な王手はないようです。

 

というわけで

 

初手は ▲32銀が最善手となります。 

 

盤面を 初形に戻してください。

 

図: 初手 ▲32銀

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初手▲32銀としました。

玉方は この銀を取りますが

21の龍が効いていますから

金でとるしかありません。

さて 盤面には 

この銀を取ることができる金が2枚あります。 

 

▲32金【 寄 】と 

▲32金【 上 】の

2通りの取り方がありますね。

どうなるか みていきましょう。


*符号の復習は大丈夫でしょうか?

ご不安な方は サッと一読をお願いします。

参考記事:符号のおはなし【上・引・寄】



 

 

 図:初手 ▲32銀 △同金寄


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まずは △32同金寄 としました。

 

この手は すぐに詰んでしまいます。

 

 

図:初手▲32銀 △同金寄 ▲41龍

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そうですね 

普通に ▲41龍と

金を取られながらの王手です。

 

縦の 一間龍の形ですね。

 

上図からは このあと

どの駒を42へ
合駒しても 

次の ▲
52馬が防げません。

 

お手元の盤駒を動かして

ご確認をお願いします。

 

従って 

初手 ▲32銀には △同金上と取ります。

 

盤面を 初形に戻してください。
 


図:初手▲32銀 △同金上

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この ▲32同金上が 最善手です。 

 

一見して 玉が固くなったように見えますが

 

攻め方の次の手が痛烈で 

かつ 好手です。
 

 

図:3手目 ▲32龍!

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この一手が強烈です。

相手に龍を渡すことになりますから

その後の詰みまでをしっかり読めていないと

 

指せない手でもあります。

 

この手で以降~玉が詰みます。

さて

この▲32龍を どの駒で取るかですが

△同金と取ると 失敗します。

以下で確認します。

 

図:初手▲32銀 △同金上 ▲同龍 

△同金

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▲32同龍に △同金とした図です。

 


 

図:▲52馬 まで1手で詰み

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1手で詰んでしまいました。

 

一見 玉は固いように見えても

実は45の桂馬が良く利いていて

 

玉は狭くなっています。

 
駒の効きで 逃げ道が少ないのです。 

 
というわけで

3手目▲32同龍には △同玉とします。 


盤面を 初形に戻してください。 

 


図:
初手から ▲32銀 △同金上 ▲同龍 

△32同玉

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△32同玉としました。

玉は 2筋~1筋方面へと

逃げようとしています。

 
続けましょう。 

 

図:5手目▲42馬!

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▲42馬としました。

【大駒・おおごま】と呼ばれる

駒の価値が高い 飛車や角は

相手に渡すと 

大きな戦力になってしまいますから

できれば 渡したくない駒です。

攻め方はここまでで

盤上の龍も 馬も

大胆に切って捨ててしまいました。
 

強手連発です。

 

これが詰将棋の醍醐味ですね。 

 

実戦でも

このように一気に詰ませられるのなら

嬉しいところです。

しかし 

 

*詰ますことができれば 大技の成功!で

気持ちが良いですが

詰みを読みきれずに 

失敗してしまっては

逆に自分の玉が危険になりますから 

非常に 怖い手順でもあります。 

*読み切る力をつける詰将棋は

自分には 絶対に必要な学習です。 



手順に戻りましょう。

 

 

冒頭の詰め手順で 玉方は

5手目▲42馬を取らずに

21へと玉を逃げましたが

 

結論から書くと この▲42馬は 

△同玉と取ると早く詰みます。

 

この▲42馬に △同玉も

調べておきましょう。

 

 

図:5手目▲42馬 △同玉

▲52歩成 
 

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5手目 ▲42馬 △同玉には

次の ▲
52歩成

 

好手になります。

 

この▲52歩成も 

しっかり
憶えておきましょう。

 


図:7手目▲52歩成 △同玉

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上図
 

▲52歩成を △同玉と取りました。

 

攻め方は駒台に金が2枚あるので・・
 

 

図:7手目▲52歩成 △同玉 

▲53金 △61玉 ▲62金打まで詰み

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7手目▲52歩成を 

△同玉としてしまうと

 

攻め方の駒台には2枚の金があるので

玉頭へ金を
2回打てば


どこへ逃げても詰みとなります。

 

では 7手目▲52歩成に対して 

△31玉と逃げるのは?
 

 
盤面を 7手目▲52歩成の局面に戻してください。 

 

 

図:7手目▲52歩成 △31玉


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上図 


と金を取らないで 

△31玉と 逃げたところです。

 


 

図:9手目▲32金

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△31玉と逃げた手に対して

 

▲32金としました。

この金を捨てる手が良い手です

 

これも大胆な手ですね。

 

こうして32の地点へと

玉を呼び寄せて
 次に桂馬を打ちます。

 

 

図:9手目▲32金 △同玉 

▲24桂
 △21玉 ▲32金 まで詰み

 
6C618E41-BBA2-4EF2-8E23-2E6E94B377E1

攻め方はこの

 

▲32金~▲24桂が狙いでした。


11手目 ▲24桂に玉方の応手は

・△43玉は ▲53と まで詰み

 

・△31玉も ▲32金 まで詰み となります。

 

上図は △21玉としましたが 

▲32金までで詰んでいます。

 

24の桂馬が 12まで良く利いていますね。

玉方は12玉と逃げだせません。

 

盤駒で動かして

確かめながら 並べて憶えてください。

 


したがって 

5手目 ▲42馬を 

△同玉とはできないことが判りました。

 

 

▲42馬には △21玉 

冒頭に示した手順で 最善です。

では 一度初めから並べてみましょう。


盤面を 初形に戻してください。 

 

 

図:初手から 

▲32銀 △同金上 ▲同龍 △同玉

▲42馬   △21玉 


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上図

5手目▲42馬に △21玉としました。 

 
続けます。 

 

図:6手目△21玉 ▲32金 △12玉

C8C51D9C-6C8D-4163-AE1B-4ABCE10A949A
 

 

冒頭に示した手順で進みます。

 

 

図:9手目▲22金 △同玉

E55B30E3-4ECA-40CC-9E5C-CBABC3B909B9

この▲22金は 

よく
出てくる次の手を狙っています。

 

△同玉とすると?

 

 

図:9手目▲22金 △同玉 

 

▲31角 △12玉 ▲13金 

△21玉 ▲22角成 まで詰み。

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上図手順中

▲31角が 攻め方の狙いでした。

これはよく出てくる手ですので

ご存じの方もおられるかと思います。


 

冒頭で示した手順で 玉方は

 

この▲22金に △13玉】

抵抗して 上に脱出を試みました。

 

△13玉が最善で

 

以降 7手で詰みなので

一番粘れる手となります。

観ていきましょう。 


盤面を 9手目▲22金の局面まで戻してください。 

 
 

図:9手目▲22金 △13玉

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上図

△13玉としました。 

 

ここからいろいろな詰め方がありますが

以下の  
1つだけ憶えておけば良いと思います。

 

*▲23金からも詰みますが

今回は複雑になるので 手順は省きます。

 


図:11手目▲24金

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▲24金と

上から抑えてしまえば良いですね。

 

ここは極々普通の手で かつ

 

憶えておく価値の高い手です。

 

 

図:11手目▲24金 △22玉 

▲31角 △21玉

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玉方は △21玉と逃げて頑張りますが 

 

 

図:15手目 ▲33桂不成 

△12玉 ▲13金 まで詰み

C1DF8939-224F-4B8F-9993-6A6C3570B818

 

△21玉から 難しい手はありません。

 

並べ詰みとなります。


 


 

 

図:反転図

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最後に

いつもの 反転図からの詰みも

今回も練習しておきましょう。

 

手前の玉を自玉として考えて

自玉の詰みのあるなしを確認をしておきます。

以下の手順を観ながら 詰めてください。 

 

詰め手順:

 

32銀 同金上 同龍 同玉 42馬 

21玉 32金 12玉 22金 
13玉 

 

24金 22玉 31角 21玉 33桂不成 

12玉 13金 まで17手詰 (桂馬余)

 


 

この練習は 重要です。

実戦の終盤での 詰みのあるなしを確認する

訓練になります。 

 

違和感のなくなるまで 

この反転図でも 詰めて また初形に戻してを

 

繰り返し並べて練習してください。

 

さて 自玉に詰みがあることを確認できました。

 

今度は 手番を手前として

この自玉にかかっている詰めろを

はずしてみましょう。

 

盤面を 反転図初形に戻してください。 

 
 

図: △45歩


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△45歩とついて

攻め方の桂馬を取った手です。

 

これで攻め方がどのように迫っても

詰まなくなりました。

 

45の桂馬は

33の地点などへ利いている

 

攻め方の拠点の駒でした。

 
もう一つ 詰めろを外す手を挙げてみます。


盤面を 反転図初形に戻してください。 


 

図: △51金

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△51金としました。


 

馬を取り去って これでも

上図から 詰まなくなりました。



この反転図初形を実戦と仮定すると

終盤のこの局面で 

・桂馬が相手玉に対して必要なら【△45歩】

 

・角が必要なら【△51金】です。 

例えば

相手玉を寄せるのに 桂馬が必要な時に

馬の方が強い駒だから △51金!

としては 失敗になりますよね。 

 

局面をよく観て 着手していきましょう。

*必要に応じて単純そうな局面に観えても


慎重に手を選ぶということも

当たり前ですが


強くなる重要な要素の一つです。 







 

今日の勉強は終わりです。

 

手順は 憶えるまで 繰り返してみて下さい。

 

お強い方は頭の中で動かして全部の変化を憶えてください。

 

自玉の詰みの確認も お願いします。

 

そうして「詰めろ」を 

外す手もいろいろあるので

 

練習してみましょう。

 

 

例:

 

・△45歩 

 

→桂馬が必要な局面で選択。

33の地点など良く利いている駒を取る手

 

・△51金

 

→角が終盤の局面で必要なときに選択。

馬の力は強力ですね。

 

 

 

2つの手は 例です。

憶えておいてくださいね。

 

まだまだ 逃れる手があります。 

 

 

お強い方はたくさん

詰めろを 外す手を探してみて下さい。

 

また一緒に勉強しましょう。


用語に関連する過去記事:

一間龍→待宵第22番





不完全作→待宵第34番



 

 

局面作成

 

http://home.att.ne.jp/lemon/ogi/SituationFigure.html 様より

 

 

ありがとうございます。