音楽鑑賞室(少しずつ・楽しく)

シューベルト弦楽四重奏曲で

第13番から第15番の後期の傑作や

初期の作品群を これから聴いて行きたいのですが

その前に この曲を聴いてみたいと思います。

第12番からが後期の作品で

この曲が その後期の入り口です。

シューベルト弦楽四重奏曲第12番

【四重奏曲断章】
シューベルト

Wikipediaさんより



「弦楽四重奏曲第12番」四重奏曲断章 D703

ウィキペディアさんより



シューベルトはこの作品の前

「第11番」から4年もの間

弦楽四重奏曲を書かず

しかもこの 第12番は

全楽章を完成させず未完のままとして

第13番へと向かいました。

従って通称「断章」となっています。

(交響曲「未完成」に同様の感じですね。)

この作品は非常に興味深く

一聴をしておく必要がある

【重要作品】であることは

弦楽四重奏曲がお好きな皆さんには

周知の通りです。

まず第1主題は トレモロの緊張感が

シューベルトの交響曲「未完成」


想起させます。

続く第2主題も良いですね。

歌曲・歌を思い浮かべさせるとの解説が多いです。

短く展開して

再現で第2主題〜最終的に第1主題で結となる。

第2楽章:アンダンテが41小節が書かれて

未完です:変イ長調。

実によく完成された「アレグロ・アッサイ」です。

なぜ?未完なのかは わかりません。

YouTubeさんより



1977年ライブ:オールドバラ室内音楽祭



残響の長いホールですね。

きれいに収録されていて感心しました。


【ディレクター:ジョン・カルショウ】

デッカの名プロデューサーが担当でした(^^)さすがです。

世界初のワーグナー

「ニーベルングの指環」のスタジオ録音を完成させた

プロデューサー。


Wikipediaさんより




収録場所:1977年11月28日

スネイプ:モールティングス・ホール

【アマデウス弦楽四重奏団】

Wikipediaさんより



39年の長きに渡って

メンバーが変わる事なしに活動した事で有名です。

弦楽四重奏団で

メンバーが一度も変わらずは

大変珍しいことです。

念のため再度 メンバー確認をしておきましょう。

弦楽四重奏では団体メンバーが重要と個人的に

思っています。

指揮者がいない たった4人での演奏活動ですね。


アマデウス弦楽四重奏団:

① ノーバート・ブレイニン 第一ヴァイオリン

② ジークムント・ニッセル 第二ヴァイオリン

③ ピーター・シドロフ ヴィオラ

④ マーティン・ロヴェット チェロ



このライブ演奏記録は素晴らしいです。

もちろんこの同じ団体の セッション録音盤での

同曲が発売されていますが

熱気・迫力・緊張感は

ライブのこちらでしょうか。

ブレイニンの熱のこもった

グイグイ推進する圧倒的な演奏ぶりに

聴いているこちらも

音楽内へ一気に引き込まれます。

支える団員の

それはそれは見事なアンサンブル。

お読み下さり

ありがとうございます。