今日の「詰将棋並べ」

勉強の準備は良いですか。

初めての方は 以下の過去記事でまずは

学習の進め方を参照してください。 

 

 

ぴよ将棋さんを使用した学習方法も併せてご確認ください。

 

ご自宅の盤駒で じっくりと

 

職場のご休憩の時間なら

マグネット盤などで

 

並べてくださると嬉しいです。

 

続いてコツコツと

 

江戸時代の作品から勉強していきます。

天野宗歩のお弟子さん「渡瀬荘次郎」

 

Wikipediaさんより

 


 

 

渡瀬荘次郎著 「待宵(まつよい)」から

 

 

「江戸慶応」の時代の詰将棋です。

 

 

今回は「待宵 第23番」 です。

 




【テーマ】


 

詰め手順の7手の中に

2つ素晴らしい手があります。

その2つに注目して 学習を進めます。 

 

角の大活躍:初手

 

玉の脱出路に金捨て(焦点への金捨て)

 

 
 

図: 初形図
 

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詰手順

 

93角成 72玉 71馬 63玉 64金 

同玉 53馬 

 

まで 7手詰

 

 

詰め手順を観ながら

繰り返し 盤駒で並べて憶えてください。

 

当ブログの 詰将棋並べでは

ご自身で 詰みを考える必要はありません。

 

記事中に書いてある解答手順・手筋を見て

並べながら【憶えて】ください。

 

初形図を 作図できるようになることも

大切な 上達の要素です。

 

 

 

図: 詰上がり図
 

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詰上がり図です。

 

この図から 駒を動かして

初形の配置に戻せますか?  

 

詰ませて また初形戻して

 

繰り返して 学習してください。

 

 

【学習・研究】

 

 

・初手の研究

 
初手を 作意の▲93角以外で考えると

 

▲73角成   か ▲93金でしょうか。

 

この2つの王手は 普通の手ですし

 

これらで詰めば

一番
 楽かもしれません。

 


まず 初手▲73角成は

△同玉で 6筋方面への逃げ道が広く

捕まりません=詰みません。

  

では次に 初手▲93金ではどうでしょうか?

 
観てみましょう。 


 

図: 初手 93金


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初手 ▲93金としました。

 

 

図:初手93金 同香 同角成 同玉 

  94香 83玉


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93の地点で全部 精算してしまうのが

玉方としては簡単です。

精算をして 玉 周りが すっきりした時点で 

攻め方は 持ち駒が 香車のみです。 

 

上図のように 94に香を打ちますが 

7筋~6筋が広く 逃げ道があり

 

追い詰めるには駒が足りない攻め方は 

ここで 息切れです。

 

=詰みません。

戦力不足ですね。 

 

初手でなにか 



【非凡
1手=良い初手】が必要となります。

 

 
ではここで 初形図から一つ確認しておきましょう。


 

*玉の「逃げ道」 見えていますでしょうか




盤面を 初形に 戻してください。


 

 

参考図: 64玉とした図
 

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上の参考図を観てください。

 

玉方のみを 

初形から △
72玉 △63玉 △64玉と

 

3手 動かした図です。



(お手元の盤の初形から 上記の3手 動かしてみてください。 )



 

この△64玉から △75玉と 

上への脱出
路があります。

攻め方が 追い 


詰め方を誤ると


このようなルートで 脱出される可能性があるな、と

 

初形から この図が頭に浮かぶようになれば

詰将棋を解いていくのにも

 

楽になってきます。

 

盤面を 初形に 戻してください。


 

 

【初手の好手 93角成】


:初手 ▲93角成

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ここから 作意の初手を観ていきます。 


初手はなんと 93へと角が成ります。


この初手が 素晴らしい手です。


これは 成り捨て という手筋です。



しっかり憶えて

 

この手が0.1秒で「浮かぶ」ようになりましょう(^^)
 

 

憶えてしまえば 

お手持ちの詰将棋の問題を解く際にも

 

実戦でも 思考にすぐ上がってきて 

きっと 
指せるようになります。


 

爽快な詰みの手筋です。

 

 

図:初手93角成 同香 82金

 

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初手▲93角成に △同香は 



▲82金と 【尻金】を打たれての早詰です。


上図

 

 

図:初手93角成 同玉 94金



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初手▲93角成に △同玉は 

▲94金と 【頭金】を打たれ

これも3手の早詰です。


上図

 

 

図:初手93角成 72玉


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したがって 初手の93角成には

 

△72玉と 逃げるよりありません。

 

この△72玉が 最善です。


 

上図でご確認ください。

 

続けます。


 

図:初手93角成 72玉 71馬



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△72玉には

▲71馬と動いて 玉を追います。

 


図:3手目71馬 63玉


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83に逃げると早く 詰んでしまいますから

 

△63玉と頑張って 逃げるよりありません。

先ほどの 逃げ道の 参考図 覚えていますか? 

 

上図の玉は 参考図通りに 

上への脱出を目指しています。


 

上図から 5手目

 

▲53馬としてしまうと 

次にまた△72玉 と戻られて

 

▲71馬 △63玉と 

同じ手順の繰り返しになってしまいます。



【参考:千日手について】


 

*指し将棋= 実戦では 


ルールで同じ手順の連続王手の繰り返しで


4回:同一局面となると 反則です。


攻め方は手を変えなければなりません。



*連続王手で 同一局面4回の反則  


千日手については こちらの記事を参照下さい。

易しく書きました。




従って 

 

= ▲53馬と指す前に

攻め方には 良い手があります。
 

 

図:5手目 ▲64金!

 

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参考図で 逃げ道と書いた 

64の地点に 

攻め方から金を打っていくのが

 

素晴らしい手です。



この 64の地点は 

 

玉方の【玉・飛車・桂馬】

3つの駒の利きが集中している 

「焦点」 
と呼ばれる地点になっています。



その焦点へと あえて金を打って 

駒を捨てたのです。


 

この 焦点へ駒を打つ手筋=焦点打 は

しばしば 良い手になることがあります。

 

焦点への捨て駒を憶えて

 

実戦でも 

焦点へ 何か駒を打ったらどうなるかな、と

 

指し手の候補に 挙がるようになるといいですね。

 

(例:焦点へ歩などを打ってみる)

 

今回は 焦点へ打ったのが 

価値の高い「金」ですから

これは驚きの1手です。

 

 

実はこの金は

どの駒で取っても 

駒の余らない 7手での詰みになります。


手数駒余らず=変同です。

 


*最終の2手なので 許容範囲とされています。

 
以下で 観ていきましょう。 

 

 

図:5手目64金 同桂 53歩成

 
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▲64金に △64同桂には 

▲53歩成で詰みです。

 

 

図:5手目64金 同飛 53歩成



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△64同飛も ▲53歩成で詰みです。

 

 

図:5手目64金 同玉(作意手順)


 

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▲64金を △同玉と取るのを

今回は 作意手順といたしました。

 

*個人的には この手順が美しいと思います。

 

 

図:5手目64金 同玉 53馬


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上図で 詰上がりです。

 

初手から 角が93へ成り 

71へ移動して 

 

最終手で 53へ活用されて 詰みです。

 

角が 大活躍の手順でした。

 

 

図:反転図


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いつものように 反転図からの

自玉の詰みの確認を 練習いたしましょう。


以下の手順を観ながら 並べてください。 



詰手順

 

93角成 72玉 71馬 63玉 64金 

同玉 53馬 まで

 

7手詰

 

 

この 反転図の玉を自玉として

 

違和感のなくなるまで 練習してください。 

 

反転図初形の作図も できるようになりましょう。

 

自玉の詰みのあるなしの確認は

実戦でも 必ず役立ちます。

 

 

違和感がなくなって 

しっかり練習できたら

 

今度は 手番を手前として

反転図にかかっている 自玉の詰みを外しましょう。

 

下記に示しますので 並べて憶えてください。




盤面を 反転図初形に 戻してください。 

 
 

図: 75歩


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△75歩と突いて

 

玉の上部を広くしました。

 

これで攻め方は

持ち駒の 金1枚では 詰みません。

 

*74玉からの脱出が 防げない形です。

 

反転図初形に 戻してください。 


 

図: 85歩


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今度は △85歩と突きました。

 

この手の意味合いは 

先ほどの△75歩と 同様です。

 

この手でも 攻め方の持ち駒

金1枚では 詰みません。

他にも 詰めろを外す手を 挙げてみます。 

 
 

反転図初形に戻してください。

 
 

図: 72金

 

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△72金 上図 で

持ち駒の金を投入して 受けました。

 

この手でも詰まなくなります。

 

実戦と仮定すると

この△72金の


*良い点は 

後から 82の角を入手できる見込みがあり

 

終盤で相手玉を寄せるときに

「必要な駒が角」の場合は 

良い手になります。


 

*欠点は 


金を持ち駒から手放してしまうことです。

 

=相手玉を寄せる際に 

戦力不足とならないかの 確認が必要です。

 

状況に応じて 

選択できるようになるといいですね。

最後にもう1つ 観てみます。 

 
反転図初形に 戻してください。 

 
 

図: 95香
 

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△95香 

これは 9筋を広くしたつもりの手です。


逃げ道を確保しようとする手にみえますが
 

この手は危険でした。

 

上図からは 詰みがあります。

 
以下で確認しましょう。



 

図:△95香 ▲93金 72玉 71角成 63玉

 

 53馬 72玉 71と


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上記の手順で 詰まされてしまいました。

 

最後手の ▲71と には

△93に金が居るため

 

83玉と 逃げられなくなっています。

 


うっかりには要注意ですね。




 

今日の勉強は終わりです。

 

手順は 憶えるまで 

繰り返し 動かしててみて下さい。

 

お強い方は頭の中で動かして全部の変化を憶えてください。

 

自玉の詰みの確認も いつものごとく

 

しっかり 練習しましょう。

 

そうして「詰めろ」を 外す手も

いろいろあ
ります。

 

盤駒で確認しながら 練習してみましょう。

 

 

例:

 

・75歩 (玉の逃げ道を広くする

 

・85歩 (75歩と同様の意味

 

・72金 

 

(持ち駒を投入します玉は一番しっかりすると思われます)

 

(角の入手が見込めます)

 

 

例です。 


憶えておいてくださいね。

 

まだまだ 逃れる手があります。 

 

注意:95香と9筋を広くしようとした手は

 

自玉に詰みが生じます。

うっかりミスには 気をつけましょう。

 

 

お強い方は 他にもたくさん

詰めろを 外す手を探してみて下さい。

 

また一緒に勉強しましょう。

 
*用語に関連する過去記事

・変化同手数駒余らず→待宵第24番




・焦点打→待宵第29番




 
 

局面作成

 

http://home.att.ne.jp/lemon/ogi/SituationFigure.html 様より

 

 

ありがとうございます。