今日の「詰将棋並べ」の勉強。

準備は良いですか?

 


詰将棋並べの 学習方法については

 

こちらの記事を まずご参照ください。



 

 

いつものように 問題図を解こうと

 

考える必要はありません。



詰め手順と  記事を見ながら


盤駒を使って ゆっくりと 理解を深めてください。
 

今回 学習するのは  

 

「大道詰将棋」の

 

香歩問題です。



香歩問題は 以前も記事で取り上げました。

攻め方の持ち駒に 香 と 歩がある問題です。


たくさんある名作の中から 選びましたが


これは 香歩問題の中でも



《七化け・ななばけ》

 

と呼ばれる有名作品・問題です。



はじめに 書いておきますが

これは 解くには 難しい問題です。

 

この問題に限らず

大道棋では  手筋の難易度だけではなく

盤駒が必要になる

膨大な
変化があると思いますし

 

並べて学習した方が 良い気がします。

 
深く たくさんの攻め方 受け方を知らないと

解けないように 問題が作られているのです。



もちろん

お強い方は 頭の中でも大丈夫と思います
が。

 


細かい手順・変化・は

全部憶えてしまえば

 

きっと  終盤力や 指し将棋

忍耐強い  読みの力を養うのに良いと思います。

 


今後も
時々 膨大な様々な 手順を含む

このような大道棋
も 取り上げてまいります。

 


*かなりの腕前でも 盤駒が必要になる問題があります。

 


大道棋の問題は 難しいものですが

観て 並べて 学習することは  

興味と やる気があれば できますね(^^)


3手詰や 5手詰が 解ける方に

大道棋の魅力が伝わるよう

なるべく 詳しく解説を 書いていきます。



 



今回取り上げた問題は

 

香歩問題「七化け

 

と通称で呼ばれている  名作です。

 


この問題の解説は

記事 
3回に分けて 

書いていきます。

 

今回は 初回の 【その1】です。


 

図は 計60図 以上になるかと思いますが

 

この名作について 

 

できるだけ丁寧に なるべく隅々まで

 

頑張って 書いていきたいと思います。

 


有名作品ですので

大道詰将棋がお好きな方は

 

すでに ご存じの方も おられるかと思います。



 

この問題に取り組む前に

 

当ブログの過去記事で

 


ぜひ 一読・復習しておいて欲しい問題が

 

2つあります。
 

 

1:待宵第49番


 

 

2:大道詰将棋香歩問題

 
 

 


上記を復習しておいて
から

勉強すると

 

より 理解良い気がいたします。

 

では、早速 観ていきましょう。
 

 

【香歩問題 七化け】


素晴らしい作品です(^^)

 

 


 

 

 

図:大道詰将棋「香歩問題」七化け


 (ななばけ)

  

 

初形


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上図が 初形です。
 
では 以下の詰め手順をみながら

ゆっくり 並べて 詰ませてください。 

 

【詰め手順:作意手順】

 


83桂不成 81玉 82歩 92玉 95香 

 

93角合  91桂成 同玉 93香不成 92角合 

 

同香成 同玉 74角  91玉 81歩成 

同玉 72角 91玉 92角成 同玉

 

83角成 91玉 82金 

まで 23手詰

 

 


上記が詰め手順


作者の意図する  作意手順
です。

 


*上記以外の手順は

・変化は早く詰み 

 

・攻め方は手順を間違えると

詰みません。

 

 

この初形図を 初見で 

さっと解ける人
・変化を言える人は

 

どのくらいの実力者なのでしょう

 
 
昔  大道棋屋さんという

商売があったようですが

 
普通の人なら  まず 詰ませられずに

授業料?を

取られてしまいますよね。。


かといって

上記
手順を示されても

なんのことやら

 

さっぱりわからないのが 普通です。

=難しい詰将棋
の世界です。


 

 

特に大道棋は  たくさん 手順を知らないと


作品の良さが 理解出来ません。


それがゆえの
奥深さでしょうか。

 


 

まずはこの 作意手順 

上記を  憶えるまで並べてみてください。

 


最初は かなりの
熱意が必要かもしれませんが

ゆっくり 頑張りましょう。

 
一気に 勉強する必要はありません。

少しずつ 進めていきます。 

 
 

 

図:詰上がり図

 

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世の中なんでもそうでしょうけれど

 

努力・苦労なくして 楽していては

上達はありません。

 



 

 

 

【学習・研究】

 

 

一つの問題を 3回の記事に分けて

これから細かく調べていきます

 


現時点で  3手詰・5手詰が解ける人が

 

もう一段階上への ステップアップ

 

棋力アップの一助になればと思い

 


この
詰将棋並べ」の記事を書いています。


詰まない筋も 丁寧に確認する。


これが 大切です。 

 

 

 

では  一番 普通の手にみえる

 

初手 72歩の研究から 始めましょう。

 




【初手:72歩の研究】

 

:初手  72歩


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初手  72歩は 

ごく普通で 
自然な手です。

 

ここから調べていきます。

 

 


*先に結論を書くと

 

72歩からは  詰まないのです。

 


詰まない事を 確認するのも

大道棋では勉強になるので

 

全ての変化について

 

詳細に 取り組んでいきましょう。

 
 

 

:初手72歩 81玉 89香

 

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初手72歩 81玉に

89香としました。 

 

下段の香には力がありますね。

 

取りあえず 89から 

 

一番下から打ってみました。

 

この図をもし 実戦で見かけたら

 

いかにも 89香から詰みそうです。

 

上図は 一見 

 

初手72歩 81玉 89香 

82合 同香成

 

の5手で 詰むように見えますが・・


そう 単純にはいきません。 

 

 

玉方の受け方(合駒)に 

何か  あるのでしょうか?

 


そうです。

 

過去記事でも 何度も取り上げた事のある

 


中合があるのです。

 
 

 

:3手目89香 83歩

 

C5273A6B-EB38-4942-9A75-34E1A3C8324B

 

先ほどの繰り返しですが 

 

4手目 82の地点に合駒をすると

直ぐに
詰んでしまいます。

 


3手目89香に 92玉も 

83香成 91玉 82成香で詰みです。

 

そこで

 

いままで勉強してきた「中合考えてみます。

 

*中合とは、玉から離して合駒をすることです。 

 


まず「83歩
 

歩の中合から観てみま
しょう。

 

上図は 83歩合 としたところです。

玉方が 合駒に歩とした意味は

 

攻め方が  次に

同香不成と 王手してきた時

92玉として 上部に 

 

逃げようとしているのです。

 

 

:3手目89香 83歩合 82金

 

4184F333-88F6-4CD2-9077-5A7DEDC08761


しかし この歩合には

歩の裏側に 入り込むように

 

82金」と王手をするのが

攻め方の
好手です。


82同玉と 上に引っ張り上げます。

 

桂馬の利きが 83の地点にあることに

 

注目してください。

 

 
以下 続けます。 

 

 

:5手目  82金 同玉 

 

83桂成 91玉 82成桂

 
 

CDD69893-FA30-4EB9-84A3-368A05E73942



83に歩の合駒だと 上記の手順で

9手の詰みです。

 

何か他に 良い合駒はないでしょうか?

 

82の地点=裏側回り込める好手の 

82金を防ぐ合駒

 

必要ですね。

 
 


*初手72歩 81玉


89香に対する 合駒

 

歩・香・桂・銀・角  以外


*裏側へ回り込める駒以外

 

観ていきます。



 
*攻め方 82金を 後ろに下がって

取ることのできる駒に 絞られるということです。 






* 金合 と  飛車合なら


攻め方 「82金」に 


同金 ないし


同飛と 取れるのです。



この変化を調べてみます。

 

 
 

:3手目89香 83金合

 


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まずは 金からみていきます。

 
 

83の地点の中合を 金でしてみました。

 

これで 上図から  82へ

攻め方の金が入り込んだとき

 

前述  玉方 同金と 取ってしまおうという手です。

 
 

 

:3手目89香 83金合 82金 

 

同金 同香成 同玉 83金 91玉

 

(攻め方:失敗図)

 

7AE12B7D-A028-4F95-981A-DF2AB74F3E33



金合なので 攻め方82金には

同金とでき

 

詰みには あと1枚足りません。上図


飛車合も 82金には 同飛で 



金の中合同様 以下 同香成 と 王手しても


飛車の王手に  92玉で詰みません。

 


83金合や飛車の中合で
 


詰まないのでしょうか?

 


実は  83金の中合や飛車の中合には


良い手があります。

 

 

 

:3手目89香 83金合 71歩成

 

756DC658-0964-4BAA-A795-A6024ED15B09

5手目に

歩合などへ 好手だった攻め方82金ではなく

71の地点へ  歩を成ります。

 

これが 好手です。

 

71歩成

 
この 軽手で  詰むのです。

 
 

:3手目89香 83金合 71歩成 同玉

 

0B0D644D-C55A-4468-A7C6-6B95550C46CA



この71歩成を 素直に同玉とすると


上図

 

 

 

:5手目71歩成 同玉

 

  83桂不成 81玉 91金


ABCB83F6-C03B-42B1-8851-18BFCED86C16



なんと今度は 75にいた桂馬が跳んできて

 

詰みです。


飛車の中合でも 71歩成から 


83桂不成以下詰みです。


ご確認下さい。

 

大道棋は いろいろ複雑ですが

 

このような好手が ちりばめられていますね。

 

並べて学んで損がありません。

 

 

 

:5手目71歩成 91玉

 

D9FF2AAC-48ED-4AE3-911A-CE5853A44AAC
 


71歩成を 同玉は調べました。

 

 

今度は71歩成に 91玉と逃げてみます。

 

 

 

 

:3手目89香 83金合 71歩成 

91玉 83桂不成

 

92玉 91桂成 93玉 84金

 


D3369761-39D2-42B9-A149-D05773E30166
  

 


5手目71歩成に 91玉と逃げても

 

上の手順で 詰んでしまいます。

 

手順中で 91桂成が 良い手ですね。

 

これを取ると 82金までの詰みですし

 

93へ上がっても 

上図 「84金」で詰んでいます。



(83飛の中合でも71歩成 91玉にも


83桂不成


92玉 へ 91飛で詰みです)

 

 


 

この 最後の詰上がりに注目してみると

 

攻め方の84金が 最後の手なので

 


玉方としては

そこへ 香をおびき寄せて 84金と

 

打たせない手は どうでしょうか?


有力そうです。

 

4手目の 中合まで 戻って 観てみます。 



次は 83ではなく

84の地点に中合をして

香をおびき出します。

 

「近づけて受けよ」です。

 

 

:3手目89香 84歩合


B034F34B-6197-4E3F-A8E4-C2E49DE7565B


上図は 初手から

 

72歩 81玉 89香に 

84歩と

 

歩の中合をした図です。

 

  

 

 

:4手目84歩合 同香 83金合 71歩成 

91玉 92歩

 
 

7BF9C3FF-454E-46ED-B43F-596758117D1F

 

84に歩の中合だったので 

攻め方は 上記の手順中で その歩を持ち駒にでき

上図  9手目で 92歩と

 

打つことができました。

*つまり 84の合駒が 前に利く駒だと

9手目に 92の地点から

王手ができるのですね。 

 



 

:初手から

 

72歩 81玉 89香 84歩合 同香 

 

83金合  71歩成 91玉 92歩 同玉 

 

83香成 91玉  82成香

 
 

ddg5-17

 

上記の手順で 詰みました。

 

では

92の地点へ打てない駒はありませんか?

 

 

桂合 はどうでしょうか?



盤面を 初形に 戻してください。 

 

 

:初手72歩 81玉 89香 84桂合

 

 

06665E00-4CAD-4B32-9BFC-3F7A8FEDDEEA

合駒に 桂馬を選んだのは

 

84に桂合をしてから 同香に

 

83金合をするという考えです。

 


桂合→金合の有名な手筋です。

 

 

 

:4手目84桂合 同香 83金合

 

2DBE7FF6-0946-437D-908A-EE0FB6664618


攻め方は頑張って追いかけますが 




有名な桂 金の連続中合

 

 

 

 

 

:6手目  83金合 71歩成 91玉 

 

83桂不成  92玉 91桂成 93玉

 

 
0A5F5F5A-08B1-4CB2-A6F3-3FF4A563A55E
 
ここまで進んで 


84へ桂合をした効果がでました。

 

 

上図  93玉と上がられてみると

 

 

 

 

:12手目93玉 83香成 94玉 

 

84金 95玉 87桂 86玉


9B9EEB94-8C48-4552-A2E9-2DC56BFE9331



上図まで追いかけましたが上部に脱出

 

詰みませんでした。

 


84桂合 → 83金合の

 

絶妙手の頑張りで 

 

 

初手72歩 81香に 89香は

 

詰まないのです。

 

 


注意:

 

4手目84桂合から 同香に 6手目83へ飛合

 

71歩成 91玉 83桂不成 92玉 91飛

 

で詰みです。

 

→91に 飛車と 打てるので詰みです。


飛車の利きで 上に脱出  できません。

 

*6手目83へは 金合でなければなりません。




初手 72歩 


桂馬の中合→金の中合 で 詰まない


(桂馬の中合→飛車の中合は詰む)

 





 

【まとめ】

 

 

繰り返しです。


初手72歩 81香 に 

89香で

 

簡単に5手 詰みかと思われます

 

 

攻め方 3手目 89香に  4手目で

 


①:82の地点へ合駒は  同香成で5手詰み

 

②:83へ歩などの中合は 82金から詰み

 

③:83へ 金の中合は 71歩成から桂跳ねで詰み

 

④:84の地点へと 玉を近づける合駒は

 

       桂以外は 同香以下詰みです。

 

*84へ 桂の中合が絶妙手です。

唯一:詰まない手順がありました。

 

 

初手72歩には

 

89香に  「84桂中合」

 

84同香に「83金中合」

 

これで詰みません。 

 


 

 

この大道詰将棋は 詰むのでしょうか。




 

 

次回  その2 では

 

初手63桂不成を研究してみます。

 


63桂不成は 初手で

1歩を 手に入れながらの手順なので

 

詰みそう・有望そうですか?

 

 

 

 

:次回のテーマ図  初手 63桂不成 

 


ddg5-22

 





 

今日の勉強はここまでです。

 

ありがとうございました。


変化   研究手順多く  勉強量も多いですが

必ず 力がつきます。
 
 

 

次回 その2その3  へ続きます。

その2

 


その3

 

 


また一緒に勉強しましょう。

 

局面作成:

 

http://home.att.ne.jp/lemon/ogi/SituationFigure.html 様より