今日の「詰将棋並べ」

 

勉強の準備は良いですか?

 

初めての方は  過去記事
 

詰将棋並べとは?」をご参照ください。

 


詰将棋は


一生懸命に考えても

 

 

解けない問題は あるものです。

 


気が付かない好手があって

 

その手を考えている時間が

だんだん ストレスになり

 

詰将棋から 離れてしまう時期

ないように。

 


ここでは

一問一問 時間をかけて

 

まず解答を観て  

手順通りに 観ながら並べて 

 

手筋を「憶える」ことに 

学習の重点をおいて
います。

 


「解くという 醍醐味」を味わいたい
 方は

  


ここで 読みのトレーニングをしてから

 

お手持ちの書籍・問題集の方で 

ぜひ ご挑戦くださいね。

 

 

自分も

解きたい作品・挑戦したい作品には

日々 練習を積み 挑戦しています。

 


解答時間:
スピードも

その時には意識しています。


まずは 丁寧に トレーニングが大切です(^^) 



今回もここに初めておいでくださった方へ


向けて書いていきます。


前 記事もご覧頂けたら嬉しいです。

 

 


 

 

江戸時代の名作から 勉強していきます。

 


有名な作品です。

 


渡瀬荘次郎著 「待宵(まつよい)」
から。

 



「江戸慶応」の時代の詰将棋です。

 



今回は「待宵 第
19番」 です。

 


連続で

素晴らしい飛車捨てが出てくる問題です。

 








:初形

 


A1CB6B41-7A59-43D4-BF45-9BF3B65AE2F2


 

詰め手順:

 

32飛 同金寄 42飛 同金寄 74角 

62玉 63角成

 

まで 7手詰

 




上記の手順を

何度も並べて憶えてください。

 


以下で

なるべく丁寧に
解説してみますので

 

学習してくだされば幸いです。

 

 

 

:詰上がり図



BBD8F442-25A4-41B4-9104-18AB4632CF00



詰上がり図です。

 


ここから 初形に戻せますか?

 

繰り返し練習して

できるようになりましょう。

詰めたり 戻したり 少しずつです。 

 




【学習・研究】

 


上記の詰め手順
や局面作成ができて

 

憶えてしまったら

 

ここから 手順等を学習していきます。


ここでは解く必要はありません



並べて憶えてください。

 


【テーマ】

 


1:玉の逃げ道・退路を塞ぐ

 


2:「以遠打」という言葉と意味の学習 



3:符号表記の復習

 

 
です。
 


まずは 初手からみていきます。





【初手の研究】

 


:初手 53飛



93D297A1-C50B-40F1-A807-50AE850DF893



初手   冒頭の詰め手順にある

 

32飛 は

なかなか打てないものです。

 


思い浮かぶようになれば良いですね。



この53飛から考えるのは 自然てす。





 

:初手53飛 62玉 63飛成


ECED1AE6-BC92-4697-AA20-F4BC87219100



初手 53飛に 

もしも 62玉としてしまうと

 

63飛成で詰みです。


上図

 


玉方の対応が悪かったようですね。

早く 詰んでしまいました。 

 

 

 

:初手53飛 42玉


0F11441C-D564-49EA-B477-DA921FBC9127


今度は 2手目 42玉としました。

 

そうですね こちらに逃げるのが

 

正しい玉方の応手です。

 


3筋から2筋方面への

玉の逃げ道が広く 詰みません。


上図

 



結論:初手の53飛は 42玉で詰まない

 





 

今度は初形から 正解手順を観ていきます。


盤面を 初形に 戻してください。
 

 

:初手 32飛



311354EB-2BD2-4A26-A29B-77318A614806

 

 

この32飛は 名手です。

 
飛車を捨てて 玉方の 駒の位置を変え

玉の逃げ道を 狭くしようとしています。

 

素晴らしい1手です。

失敗したら ただで駒を取られるわけですから

勇気のいる手ですね。


こういう手を憶えておいて

実戦で 指せると良いですね。

 

*実戦では

お相手に 飛車を渡すことになりますから

ここで詰まなければ

 

形勢逆転もあるので ご注意ください。




 

32飛がよい初手ですが

 

次に 「同金上」と

正解手順とは 別の金で 飛車を取ると

どうでしょうか。

 


調べてみましょう。

 



:初手32飛 同金上


51B38A64-83FF-49EC-819E-D90D74674862



飛車を 同金上 と取ったところです。

 


*符号は大丈夫でしょうか?

 


32の地点に移動できる 玉方の金が


盤上に 2枚あります。


どちらの 金が動いたのかを 区別するために


【金の動き】を表記するのでしたね。


→41の金が 「上」に移動ですから 


32同金上 と表記します。


正確な符号表記については 過去記事



符号のおはなしカテゴリ】(リンクです)で

復習 と  ご確認をお願いします。

今回の該当記事は 下記です。

将棋の【符号】のおはなし その③【上・引・寄】
 


この通りに 進めて符号は 書いています。


*符号表記はとても 重要です。

 

 
学習を続けましょう。
 

 

:初手32飛 同金上 53飛

 

9B058CA4-C5F0-4B80-9C06-7412778FC63E




32同金上には 53飛が

正しい迫り方です。




 

:3手目53飛 62玉 63飛成

 

F43D1E8C-2220-4C64-8D2C-056AE854E6B8

 

62玉とすると 駒余りの早詰です。

 



:3手目53飛 42玉 51飛成


1237CF9B-FF7F-433F-8CB3-0C6F84F82AB8


次に 最強の粘りと思われる

 

42玉には 

 

先ほど2手目で

41の金が 32へと移動して

金の利きが外れたことで

 

51飛成と出来て

玉は 逃げ道がなくなり 詰みになります。


これも 駒余りの 早詰ですね。


 



盤面を 初形に戻してください。


 


 

:初手 32飛


64D841AE-A6E2-4956-AB7D-89BFED271895



次は 合駒をみてみます。

 

 

 

:初手32飛 42金合


49479D5D-5379-4F99-BB69-C1A0CC10FD6C




32飛に 当然 合駒はどうか?と考えます。

 

調べてみましょう。

 


上図では 42金合としました。

 

 

 

:42金合 53飛


my19-13



 

42の地点に合駒をしたので 


急に 玉が狭くなりました。

 

53飛

 

→この飛車は取れませんね。

 

金で取ろうとしても

32の飛車の横利きがあり

62の銀も 53の地点に 利いていますから

53同玉とも できません。 

 
 
*駒の【利き】のご確認を盤駒でお願いします。 




:3手目  53飛 62玉 63飛成


345EDF83-2B1D-4559-989F-80B805B19441


 

 

42へ 合駒をしたため

玉は 左方面(玉方から観て)へと

 

動けるスペースがありません。

 
62の銀を取るしかなく 上図で詰みです。 

 

初手 32飛車 に戻ります。 

 



:初手   32飛 同金寄

 

E204E1ED-90FF-4076-B4E9-F91B25287A0F


というわけで

42には 合駒ができないため

 


2手目は

32同金寄   と

飛車を取るよりありません。


上図

 


上図から  さらに

 


:3手目 42飛

 

6CBB7438-1A08-4376-8DD9-321BD5B3F341



なんともう一度 

42飛と  この狭いところへ

 

連続で飛車を捨てていきます。

 


素晴らしい手順です。

 


2回連続で飛車を放ち 

大胆に 駒を捨てていきます。

 


お相手の守備駒を わざと駒を捨てて移動させ

詰み形へと【もって行く】

 


この手順は じっくり味わいたいですね。

 



*実戦でも

相手玉の周囲を狭くして 詰み形にする

 

これは憶えておいて損がありません。

 


しかし 2枚の飛車を捨てて

駒損をするわけですから

詰まないと 大変ですね。


詰ますための 読みのトレーニングは大切です。


細かい変化など

一つの詰将棋でも 全部調べる。



このシリーズで 憶えていってください。


 



:初手32飛 同金寄 42飛 同玉



3AA3B934-1BC2-4F80-9FAB-E191A7C0B793


 

冒頭の詰め手順では

4手目でも 32にいた金で

飛車を取ったのですが

 


上図 42同玉とすると?

 


 

 

:4手目42同玉 64角

 

7BAC5707-59A9-4D06-8493-0088A303BFD3



42同玉には 64角という

うまい手がありました。

 

 

この64角ですが

 
この角は  

*42玉へと 角のライン上で 


75   86   97 の地点
 


→64の地点より下  くから っても

 

同じ 詰め手順となります。 以・遠・打

 
これを 


「以遠打」
といいます。


64角  86角 97角 どれを書いても正確です。

 


この 以遠打 を 用語ですが


ぜひ憶えてください。







 

 

 

:5手目64角 52玉 53角成

 


1A2E00D1-7C10-4569-971D-DF269A79E9C5



 

64角の 駒の利きが

 遠く31の地点まで利いているので

 

52玉と逃げるしかありませんが

 

53角成までで 詰みです。

 
玉方が 手を変えての 7手詰

 


変化同手数 駒余らず (変同)の手順です。

 




:3手目42飛 同金寄

 

A14162B9-D4B7-4F9F-B918-1034C35C8475



 

2度目の飛車捨て

 

42飛には 同金寄  とするのが

最善と思われる


作意手順です。

 

 

 

:5手目 74角

 
DADCDA7E-53FE-48BA-8E63-373A32AF3494

  
 

74角

 

これも先ほどと同じ【以遠打】です。

 


=以下 遠くに離して打っても同じです。



前述

 

 


:以遠打 96角

 


6A95C425-3AB8-46AB-BCAC-B97D88E33385



上図は 例です

 

74角でも 

以遠打
96角」ここから打っても


同じ意味です。

 


作者の意図する 作意手は 

74角 

近くから角を打つ手だと 
います。

 


特段の必然性がない限り

 

74角と記載する解答が 自然と思います。

 

わざわざ 遠くから角を打つ手を

解答として記載する必要はないと

 

自分は思います。

 


これは 非限定打 とも言いますし

さらに加えて言うと

 

以遠打ですね。 

 


知識として

知っておいてはいかがでしょうか?

 


*作品の傷といえば そうなりますか。

 


問題を 作成する時

この以遠打を防ぐ 駒配置もできますが

 


そうすると

盤上に 駒が多くなってしまいます。

 


なので なるべく簡素な



この図式で良いのだと思います。

 



詰将棋を始めた頃  初学時代は 

 

以遠打や 非限定  無駄合 などが解らず 


これらが 出てくる 問題は

 

自分自身は 不安だったり 不満でした・・



ですが今は

理解できて 以後


どんどん 勉強しています。



 

もちろん96角と 書いても正解です。

 

 


:6手目62玉  63角成


my19-23


 


詰上がり図です。7手詰

 



*参考:変同手順

 

玉方:3手目42飛を 同金上と変化しても



74角から 同じ手順で詰みです。



=変化同手数駒余らず(変同)



このシリーズで何度か出て説明した 変同です




(雑記・メモ)作意手順について 



基本ルールに則って 解いて


なるべく


美しい 綺麗な手順で  それを記載する。


詰める立場ですので


創作した作家の意図を探って 


作意手順の解答を書くことが出来たら 最高ですね。


作家との

盤上での 心のやり取りとも考えています。


今回の作品では 


冒頭の手順を 作意手順と考えています。



*「詰将棋並べ」の記事では

冒頭にお示ししているのが 作意手順


となるよう 努めます。



皆さんが お手元にお持ちの

詰将棋の書籍の解答は


「作意手順」が示されています。



*もちろん実戦ではどんな手順でも


とにかく 詰ませば良いのです。


詰ませば勝ちです。

 

 

 

:反転図 初形



F033A7DA-3FDF-44CD-AE49-D331A7423910


 

いつものように

反転図での詰みを 練習しておきましょう。

 

自玉を想定しての 詰みがあるなしを

 

しっかりと 違和感がなくなるまで

 

確認しておいて

実戦での 自玉の詰みの ある・なしの読みに

 

役立てましょう。

 


詰め手順:

 

32飛 同金寄 42飛 同金寄 74角 

62玉 63角成

 

まで 7手詰

 

 

 

 

では 自玉に上記の手順で 詰みがあるので 

手番を手前として

 

この詰めろを 外してみましょう。

 

反転図 初形に 戻してください。 



:42玉


05CADE00-A903-4FB5-899A-C67C8EC344F9




42玉と  1つ寄るのが良い手です。

 


頻繁にでてくる

【玉の早逃げ】の手筋です。

 

これで 2~3筋への

玉の逃げ道が広く 詰みません。

 


以後  王手をされても

左側へと 逃げていけば良いのです。

 



:62玉


3779F9F5-B409-4BA0-A0AA-D78D214870E5



今度は 62玉と銀を取りました。

 

この手はどうでしょうか?上図

 


*実はこの手は 危険でした。

 


以下 観てみましょう。

 

62玉 63飛 72玉 62飛

 

  71玉 93角 81玉 82角成まで



48FCE8DB-16F2-4BF7-9602-093C3D69554B


 

62玉とすると

 

上記の手順で 詰みです。 

 

 

詰めろを外したようで 

 

なんと!  詰まされてしまいました。


これは失敗です。 



注意しましょう。 

 

 
もう一つ 観てみます。

 


:63金


9F0B0CC0-7879-4396-97DE-9CC6943129DF



63金と


惜しげもなく 持ち駒から「金」を打ちました。

これは詰みません。

 


詰めろが外れました。

 


実戦で

 

金を手放しても 大丈夫な場合には

 

この金は しっかりした 強い受けですね。

 



 

 

今日の勉強は終わりです。

 

ありがとうございました。

 


ゆっくり 繰り返して

並べてみて下さい。

 

お強い方は頭の中で動かして

全部の変化を 憶えてください。

 


自玉の詰みの確認も いつも通りお願いします。

 


そうして「詰めろ」を 外す手もいろいろあるので

 


やってみて 練習しましょう。

 


 

・42玉 (玉の早逃げ)

 

・63金 



(*注意 : 62玉と 銀を取ると詰まされます)


 

上記以外にも 詰めろを外す手はたくさんあります。


 

お強い方は 見つけてくださいね。

 

 

また一緒に勉強しましょう。

 

用語に関連する過去記事


以遠打 →待宵第22番





局面作成

 

http://home.att.ne.jp/lemon/ogi/SituationFigure.html 様より